2/1日記より
約束の時間に着くとジェラードはテーブルにビールの入ったコンビニ袋を置いて、既に1本飲んでいる。
オイオイ、釣りに行く時間だというのに。
話聞くと、なんでも今朝方吐いたそうだ。
「行くの、行かないの」と迫ると、「たぶん・・、行く」。
まいったな、これで30分も待たされた。
岩場には釣り人二人がいたが間もなく帰ってしまったから釣果は期待できないと思った。
小一時間やったが、予想道理に釣果はゼロ。
合言葉は、「ニッポンへ行こう」
2週間前に帰国したシドニーマイケルとエーン、ジェラードと集まる時の合言葉は、「ニッポンへ行こう」だった。ニッポンとは店の親父の名前の事で、店にも名前はあるのだが難しい発音で覚えられない。
そこで覚えやすいニッポンとなった。
連日の飲み疲れもあって、今宵は一人で軽く済ませたいと遅い時間に行くと誰も居なかった。
奥方トーイが、「ナムフォンに日本語教えてやってくれないか」と言う。
トーイが英語と日本語を教えてるらしい。
ナムフォンがノート持ってきて開くと、そこにはタイ語、ひらがな、英語が書かれている。
「オーケー、ナムフォン、ルームボッティヌン(それではレッスン1から始めよう)」
数語教えてから、
「ファンディディプート、ファンディディプート、リピート、よく聴いて話す、よく聴いて話す、これを繰り返すんだ」
子供の頭は柔らかいのだろうか、数回繰り返すと自然な発音に近くなってきた。
「ゲンマークオークシアンチャットディ、上手だ、発音がしっかりしているぞ)」
終りは覚えたての日本語で、「おやすみなさい」とナムフォンは言った。
良い娘になりそうだ。
次回に何か土産を持ってくると約束したが、タイ語⇔日本語の本が浮かんできた。