ジェラードは話好きだねえ。
また大瓶1本買ってきて、話す話す、延々と。
二人のトークに中々入れないが、それでも何に付いて話しているかは分かった。
理解度は80%くらいか。
それによると、先進国の集合と映るヨーロッパも問題抱えていて、この頃は住み難いそうだ。
「ヨーロッパは先進国だから幸せ?、アフリカは遅れているから不幸せ?、そんな事はない。
むしろアフリカやアジアの国の方が幸せだ。○×の仏頂面国民をみろよ、あれが幸せな国か。
イスラム国は何だ。フランで起きたテロは何だ。この惑星は破壊に向かっている」云々。
ジェラードは、オーストラリアで電気系統の修理を依頼すると、何もしなくてもチェックだけで100ドル要るとか嘆いていた。ここで聞いたが、母はフランス人だから彼もフランス語も話せると言う。そう思えば、フランス顔みたいな気がする。
話しが止みそうにないから、「もういいだろう、ボチボチ帰ろうよ」。
本当はバーやポン村も案内するつもりだったが時間が無かった。
帰路は北回りを選択。後半はジェラードのスピードに合わせる為に彼が先導する事に。
まだ昼飯も食べてない。
学校前に屋台やら食堂があって、生徒たちの下校時間と重なったのか、どこもいっぱい。空いている所を探すと、生徒ら4人が食べていた。
どんな料理があるか分からないので手っ取り早く、食べてる生徒に「それ美味しいですか?、何と言うご飯ですか?」
「なんたらかんたら、美味しいよ」と。
ご飯に肉と肉汁を掛けて目玉焼きが添えられてあった。
ジェラードもそれでいいというので、同じものを注文すると、この生徒たちが簡易テーブルを作ってくれて、氷水も用意してくれた。
そこへ、さっきまで一緒だったベルギー人が追い越してオレ達を見つけた。
彼も一緒に食べる事に。
ただ彼は、スパイシー、辛いのはダメと言ったが言葉が通じない。
そこでオレのタイ語が役に立った。
料理の人は奥で鍋やっているのでこの生徒たちに、「イークヌンジャーンコンニー、クルンゲーンマイディ、ヤータムペット、この人に一皿追加、スパイシーはダメです、辛くしないで下さい」
そしたらこの生徒は理解してくれて、奥の料理人に伝えに行った。料理人は頷いていたから意味は通じたね。
腹減っていたのもあってとにかく旨かった。
食後ベルギー人が、オレがタバコを分けてあげたのでお返しにとアイスクリーム奢ってくれた。
動いてくれた生徒たちに、「コレ、日本から持ってきたチョコです。みんなで食べて下さい」
これも良いふれあいだったな。
此処からの帰路は3人で出発。
ベルギー人が30分で着いたと言うのが誇張でないと知ったのは、ここから先は帰るだけだからと先を走ったね。そしたら早い早い。グングン引き離されてしまった。
3時間のつもりが大幅に超過。出発してから6時間以上と、帰着したのは6時を過ぎていた。
ジェラードは最長がジョムティエンまでと、こんな所は知らなかったと言う。
今日のサイクリングはきっと喜んでくれたと思う。