お年寄りはみんな同じ顔に見える。
ファランも同じ顔に見えていた。
ソイおばちゃん家に行ったら、ファラン小父さんとタイ人女性のカップルがいたが、見たことある様な、でもファランはみんな同じような顔だからハッキリとは思い出せない。
ところが、この小父さんから「ヤー」と声が掛かった。
「オレのこと?、知っているの?」
「知っているよ。半年前に端っこの201号室に住んでいたでしょう。その時私は204号室だったよ」と。
「そうか、道理で見た事あるような気がしていた」。
彼はフィンランド出身で、普段はシーサケット県に住んでいるが、何も無い田舎だから年数回パタヤに来るのが楽しみで、このアパートを常宿にしてるそうだ。
最初に来たのがパタヤで、そこでパートナーを見つけて彼女の故郷に住み着いたというパターンだろうか。
この小父さんは足腰が弱り杖を必要としていたから、パートナーがワイフ兼介護の役割か。もう母国には戻らないでタイに骨を埋める覚悟と言っていた。
彼にとってはユートピアの地になったかも・・・