夕方、シスターから電話があった。
彼女からの連絡はアレしかないはず、「もしや母娘が?」
その通りで、「コボリ、早く来てくれ」だった。
パソコンにチョコ、けん玉玩具を前籠に積んで急いだ。
直線道路から母娘が視界に入いると、バイカーオがオレに向かって手を振っているではないか。
ママに教えられただろうが、ちょっと感動したね。
まずバイカーオに話しかけた。
「コボリだよ、覚えている?」
「ジャムダイディ、よく覚えている」とハッキリとタイ語で聞こえたね。
そうか、もうこんなにも喋れる様になったのか。
そして、パソコンを見せろの仕草。どうやらこの中に自分の映った映像が入っているのを知ってるみたい。
半年前に見せた時は自分の姿を不思議そうに見つめていたが、これはそういう機械であると認識出来るほど成長したという事か。
バイカーオは、「これは私」と指差してママに教えていた。
ママが居ない時に撮った映像なので、ママは、「これ、何処で撮ったの?」
「あそこ、Pアパートのランドリー屋で、これが姪っ子でバイカーオと同い年だよ」
見せ終えて、「ビデオの分はこのDVDに全て収めてあります」と渡すと、ママより先にバイカーオが受け取った。どうやら表紙の自分の写真が気に入ったみたい。
ママもこれからお仕事で、40分程の再会だったが、「今日の分も作って次回(半年以内)に持ってきます」と約束。これで、母娘がこの地に居る限り、電話番号も変えない限り、いつでも連絡取れる事になった。
短時間だったが、今滞在のハイライト部分かなと感じている。
ただ、感動ばかりではなかった。
実は、色黒のおばさん(デイブのワイフ)が同席していた。このおばさん、本当に気配りがない。
オレ達のやり取りに割って入ろうとするし、ビデオにも入ろうとする。
強制送還されたデイブは、よくもこんなのをワイフとしていたな、と改めて思った。
そして見た事のないもう一人のおばさんが、「コボリ」と言いながら背中を押そうとする。
オイオイ、初対面なのに気安過ぎはしないか。お邪魔虫そのもの。
奴らの魂胆は分っている。オレの気を惹いてドリンクを奢らせようとするのは見え見え。
そんな手に乗るものか。長居は無用と用事が終わると即退散したね。
帰国までにはもう一度母娘に会いたいが、その時は場所を替え、このおばさんたちが居ない所にしようと思っている。
良かったですね(笑)、
記事にしなかったのですが、